一週間くらい前に見たんですが、内容が濃い映画で、とても感動したので、かえってどう書いたらいいかわからず、ちょっと寝かせていました。
余命わずかの白血病の姉を救うには、妹からの臓器提供しか道は残されていない。その妹は、ドナーとしてマッチするようにつくられた試験管ベビーだった。何度も血液や骨髄を提供してきた妹は、とうとう臓器提供を拒否する訴えを、母親に対して起こすが・・・
というのが、映画のあらすじとしてよく使われているものです。でも、この映画の主眼は、臓器提供拒否の訴訟にあるわけではありません。また、病気の長女を支える愛にあふれた家族の物語という、定番の「泣かせ」映画でもありません。不治の病という大きな問題に直面したときの、家族それぞれの視点から物語は静かに淡々と語られます。
弁護士の妻、消防士の夫、幼い娘と息子の幸せな四人家族に突然、娘が白血病になるという大事態が起こります。それからの十数年、この家族は姉娘の病気を中心に生きていくことになります。妹はドナーとなるために生まれ、両親の関心のほとんどを姉にとられてしまっている弟は学習面での問題や孤独に悩み、母親は弁護士の職を捨てて娘の治療に専心。そして父親は、あやういバランスの上になりたっている家族を思いやりつつ、娘の病気のことしか見えていない妻に何も言えずにいる。家族全員が、家族のことを思いながら、やりきれない思いとストレスと抱えて、でも、つかの間のささやかな幸せに笑いながら生きているのです。その姿にとても心打たれました。
キャメロン・ディアスも、ノーメークで熱演してましたけど、ほかの出演陣もすばらしい。弁護士役のアレック・ボールドウィン、すごく貫禄がつきました。いせいのいいおねえちゃんという役が多かったジョーン・キューザックが、知的な検事役ですてきでした。もちろん、子役のアビゲイル・ブレスリンはよかったですが、病気の姉役のソフィア・ヴァジリーヴァがとにかくすばらしかった。彼女が、すてきな彼氏とめぐりあえてほんとによかったと思いました。弟のエヴァン・エリグソンも、孤独な少年をたいへん好演してました。最後に行動を起こすおとうさん(ジェイソン・パトリック)、かっこよかったぞー。
この年になると、子どもの気持ちも、親の気持ちもわかるので、どの人の立場も理解でき、共感できました。見終わってから、数日間、なんとなく映画のことを考えてしまいました。心に残る良質な作品だったからでしょう。たくさん泣いちゃいましたけど(涙腺弱いんで)、観客を泣かせるためにつくられた映画ではないと思います。人生って、どうにもならないことや、つらいこと、悲しいこと、ちょっとうれしかったり、楽しかったりすることがいっぱいつまってて、毎日をとにかくいっしょうけんめい生きていくことが大切なんだな、それが幸せってことなんだなと思わせてくれる映画でした。
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